大屋根まわりの眺居、竣工しました。
お施主様と、ご友人家族などがご一緒に楽しむ為の別荘のフルリノベーションです。
築年数の古い昭和!の別荘でしたが、思い入れがあったこと、
急な傾斜地で基礎の解体・新設に多大なコストがかかることからリノベーションを選択しました。
調査する中で骨組みを見直すと、急斜面に沿った大きな一枚の屋根に守られたスキップフロア空間、という個性が炙り出てきました。
その個性を活かして、大きな屋根の下、内と外とに多様な居場所をちりばめ、内と外との関係を新たにし、それぞれの空間を立体的に繋ぎ直しました。
室内では眼下に雄大な海の望める風景、周囲には緑豊かな風景に囲まれた敷地の特性を享受できるように、それぞれの室内からの眺望を仔細に検討しました。
温泉の出る浴室を2階にしたことで、壮大な眺めと開放感を楽しみながら入浴を楽しめる空間となりました。
広々とした空間で、皆で足湯を楽しむリラクゼーションの場にもなっているようです。
多家族で使用することもあり、家族間のプライバシーを程よく保ちながらも立体的に繋げることで
部屋で分断されることなく、共にいる空間を感じることが出来ます。
また立体的な空間の繋がりは、天気に応じて周辺の緑、海、空の色が混じった光を室内に導きます。
外の居場所として、外構のリノベーションも行いました。
傾斜地で雑草に阻まれ庭へのアクセスが不自由だったこともあり、豊かな風景を十分に味わえていなかったのですが、
高低差のある様々な居場所をつくること
〜テラスを拡大し、ピロティ下にデッキを設け、草地広場をつくり、階段や建物の周りを一周できる石敷きの通路を設えた〜
によって滞在性と回遊性を高め、普段は都心で土や草を感じることの少ないご家族が緑の中のお散歩を楽しみ犬と駆け回れるような庭が現れました。